みのり台駅前歯科 |
当院は日本歯内療法学会認定の歯内療法専門医(根管の治療をしたり、神経を保護する治療分野)です(※それだけでなく、他の治療も行なっています)。 専門医だからといって特別な技術で処置を行うわけではなく、 世界標準の基本に忠実な治療を心がけています。 1、この症例は専門医になる前のケースですが、第一大臼歯の遠心根(後ろの根)の周囲の骨は大きく吸収しています。根の周囲が黒くなっています。 歯根破折を疑いましたが、咬合も大きく関係しているようでした。 抜いてしまう前に、しっかり根管内の清掃(根管治療)を行いました。 根管充填直後のX線写真です。 根尖付近に無数にある側枝にもしっかりお薬が入っています。 これは6年経過後(今年)のX線写真です。歯根の周囲にはしっかり骨ができています。 無菌的に基本的な治療を行うと、しっかり治ってくれます。 ※全ての患者さんがこのように治るとは限りません。患者さん自身の免疫力に影響を受けます。 全身状態の優れない方、パラファンクションの強い方は時間がかなりかかることも考えられます。 費用は料金表の精密根管治療の感染根管(大臼歯)の料金となります。 2、次に、根管の中をお掃除する際にファイルという待ち針のようなヤスリを使用したり、最近ではNiTiファイルが趨勢を占め、大変効率よく根の中を清掃できる時代になってきました。 しかし、これらは金属製。いつかは「ポキッ」と折れてしまいます。 これは仕方のないこと。血相を変えて「訴える!」という方もいるみたいですが、そんなことしてもファイルは取れません。 取れるDr.が取ればよいだけのこと。 当院ではできるだけそのようなアクシデントは避けたいので、ファイル類は使い捨てにしています。 他院のDr.ががんばって治療した結果ですから、責められません。 上モノを外したところ、中は虫歯だらけです。 しっかり隔壁を施し、虫歯部分の軟化象牙質を徹底的に除去します。 顕微鏡で見えるようになりました。ここからが勝負です。 挟んで取りました。 X線写真でしっかり除去できていることを確認 しかし、そううまくいくものばかりではありません。 根が湾曲している場合、なかなか難しいのです。 3、この患者さんの右下第一大臼歯の根尖には病変(透過像)が見られます。 これは今から10年前のケースです。 見えますか?すごく細いギザギザ。 見えないものは取れないので、 私は再治療の患者さんには必ず行っている イオン導入を数回施しました。 (※この写真は他の患者さんです) その後根管充塞を行い、5年後のX線写真です。 この歯の根尖にあった透過像は消失しました。 患者さんも全く痛みを訴えていません。 当院でルーティンに行なっている「イオン導入法」の力を まざまざと見せつけられました。 2022年3月11日 この患者さんは食いしばりが強い患者さんでしたので、 少しでも多くの歯質が残っていたほうが有利です。 意固地になって細い治療器具を取ることに夢中になり、 健全歯質を失ってしまうことは避けたいところです。 しっかり患者さんの特徴を最初の診査等で把握することは とても重要になってきます。 4、これは2019年、松戸市内の歯科医院で難しいということで、「大学病院をご紹介しましょう」という話になっていたようですが、当院にいらっしゃった患者さんです。 根尖の病変(黒い部分)は太い神経、血管がある下顎管に近接しています。あまり触らずに抜歯が無難な選択ですが、慎重に治療させていただきました。 根管充填後、2年弱のレントゲン写真です。 根の先の黒い病変は無くなりました。 2022年1月に受診された時、レントゲン写真を撮影しましたが、 特に再発していないようです。 5、次のケースは歯肉の腫れが引かないとのことで、他県からいらっしゃった患者さんです。赤の矢印の近心根は根管がなかなか見つからず、石灰化が進行している状態でした。黄色の矢印は根尖病変ができています。 粘り強く探索し、根管を見つけました。 この前の段階で歯肉の腫れは引いてきていました。 根管充填後の画像です。 意外と側枝があるものですね。 この患者さんは治療後にとても体調が良くなったと実感されてました。 6、歯の根尖寄り1/3のところに側枝がよく見られます。 このケースは都内からお越しの患者さんです。根尖には黒く根尖病変が認められました。 約1年後のご来院時にX線写真を撮影させていただきました。 根尖病変はしっかり治癒しています。少し太めの側枝です。 7、ご高齢(88歳)の患者さんです。 患歯に触れるだけでも飛び上がるくらい痛がっていました。 このような患者さんはメンタル(感情面)のケアも必要です。 前医で治療して間もない歯で、残髄炎の様相を呈していました。 最初は麻酔も効きませんでしたが、2回目にはしっかり麻酔も奏効し、 根管充填までできました。ここにも側枝が写っています。 |